北朝鮮は2019年5月9日午後4時半~50分(日本時間同)ごろ、北西部・平安北道の亀城周辺から飛翔(ひしょう)体を2発、東方向に発射したと報じられています。
なぜ、報道では「飛翔体」と言い、「ミサイル」とは言わないのでしょうか。
飛翔体とは何なのかについても調べてみました。
飛翔体とは?ミサイルとの違いは何?

報道で使われている、「飛翔体」とは一体何でしょうか?
>高空を飛翔する人工物。宇宙ロケットや弾道ミサイルなど。
コトバンクより
補足の説明として、
宇宙ロケットと弾道ミサイルは構造がほぼ同じのため、情報が公開されていない飛翔体について外部から判断することは非常に困難となる。
1998年および2009年、朝鮮民主主義人民共和国は宇宙ロケットの発射を行ったと発表したが、ミサイル実験であったとの見方もなされている。
コトバンクより
ロケットもミサイルも同じく「飛翔体」と呼ぶことができるという事ですね。
爆弾などの兵器ならばミサイルと呼ばれ、人工衛星などを積んでいるものをロケットと呼びます。
外観から判断がつかないことから、ロケットかミサイルかの判別が出来ない物体を、「飛翔体」と表現しているのですね。
「ミサイル」ではなく「飛翔体」と報道する理由は政治的しがらみ?
聖学院大学の宮本悟教授は「技術的には短距離弾道ミサイルで、イスカンデルのコピーだと考えられる。
「これをミサイルと考えるかどうかについては政治的なしがらみがあり難しいということだ。
https://abematimes.com/posts/7002325より
飛翔体と報道するのは、政治的なしがらみがあるためだと見られています。
事を荒だてたく無い時に、言葉を濁して「ミサイル」ではなく、「飛翔体」を使っているようです。
北朝鮮としては、国民へのアピールをし続けたいのもあるのかもしれませんが、
国連安保理制裁違反と認定してしまえば、アメリカとの対話ができなくなり、戦争の危機が高まる事も考えられます。
北朝鮮も日本や韓国に脅威を与えるようなことをしたら協議が本当に潰れてしまうかもしれないことは懸念しているようです。
北朝鮮は国連安保理決議をずっと拒否しており、制裁にも耐えてみせるという意思表示の意味もあるとみられています。
色々と思惑が交錯している中で、ミサイルと断定できないとして、「飛翔体」としているのですね。